preface 〜はじめに〜
出世することがすべてではありませんが・・・
1960〜70年代までの高度経済成長期は「出世」することで収入もどんどん上がっていく時代でした。「出世しなければならない」という義務感・「出世したい」という欲望は、大部分のサラリーマンに共通のものでした。
時代が変わった昨今、上記のような「出世欲」ははやらなくなりつつあります。その背景には、出世したところで責任は重くなるのにそれに見合った収入増は期待できない、というサラリーマンには厳しい経済情勢はもとより、価値観の多様化もあります。
自分は一生「ヒラ社員」を貫き通す、という決意を否定するつもりはありませんが、タテ社会である以上、年齢・経験・能力にふさわしい役職・レベルは厳存し、それに応じた昇給システムはどの企業でも採用されています。
個々人の理想とはかけ離れたレベルの収入増であったとしても、増えることは事実です。そうであれば、やはり「出世」はしないよりもできた方がよいのではないでしょうか。
ちなみに、最終的に「出世」を決定づけるのは周囲の人々の評価です。直属の上司の評価はもちろん大きなウェートを占めますが、だからといって直属の上司ばかりにアピールしてもダメなのです。
もっとも会社によっては、直属の上司の評価がすべてであるがため、その直属の上司に気に入られなければ−−客観的に見てどんなに有能でデキる社員であっても−−その人の下にいる限りは冷や飯を食わされ続けるケースは珍しいことではありませんが(T_T)・・・。
では、どうすればいいのか。
知っておいて損をすることのない必要最低限の心がけ・ノウハウを提示します。「あれっ、なんであいつに先を越されるんだろう???」という現実に直面したら、この最低限の心がけが実践できているかどうかを確認してみてください。
なお、ゴマスリも必要ですが、時と場合によっては大きなマイナスともなり得ることを理解しておいてください。
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chapter 001 「敵」を知る
「敵」=「上司」の本質を見抜きましょう!
「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」・・・歴史上、戦略についての最良の書と称される兵法書『孫子』にあるいわずと知れた言葉です。相手をよく知り、自分自身を正確に把握することは勝利を手にするための第一歩であり、企業内での立身出世においても極めて重要な考え方であるといえます。
あなたが、どんなに努力家で、仕事の覚えもよく、同僚・後輩からも−−デキるということで−−一目置かれる存在になっていたとしても、直属の上司が認めてくれなければ残念ながら出世することはできません。
あなたの常日頃からの仕事に対する熱意・後輩に対する面倒見等を決して衰えさせることなく、同時に「上司対策」をしなければなりません。そのためには、「上司がどんなヤツなのか」をじっくりしっかりと把握し切ることです。
ちなみに、会社の上司とは、必ずしも「尊敬されるべき人格者」ではありません。むしろ、そうでないケースの方が圧倒的に多いのです。そもそも不完全な人間が、主観と思惑をふんだんに盛り込んで「エイヤーッ!」と決めてしまっており、しかもそんなことが何年も何年も脈々と続けられているのです。会社・団体の人事なんて所詮はこの程度のものなのです。
したがって、当初の1か月間は、心の中で「どんなヘンなヤツかチェックしてやるか・・・」という構えで−−悟られることなく−−客観的に冷徹な眼でマンウォッチングしてください。
とはいえ、漠然といろいろチェックしたところで、それはただのマンウォッチングで終わってしまいます。・・・「アイツ、トイレから戻ってくるといつもスラックスの左前部分を濡らしていやがるんダヨ!」レベルのチェックは同僚との酒席での盛り上がりのネタとしては活用できますが、あなたの出世に役立てるためのネタにはなりえません。
では、どういう部分を厳しくチェックすべきなのか・・・。
あなたがその上司に好かれ(→好かれることなく評価されることはありません)、順調に出世していくために絶対に外してはならない三大チェックポイントをこっそり教えちゃいます。
なお、チェックして上司の「カンドコロ」が把握できたら、それに満足することなく、日々の何気ないやりとりの中でも活用してください。
- 体育会系か
体育会系出身であれば、仕事以前に、「挨拶」・「元気」・「絶対的上下関係」にかなりうるさい人です。
部下が上司よりも遅く出社すること・自分から元気に挨拶しないこと・呼ばれて返事とともにさっと来ないこと・飲み屋で小間使いよろしく動き回らないこと・元日に年賀状が届かないこと のいずれにも非常に立腹するタイプです。
仕事がどんなにできても「仕事以前」のこの部分で評価してしまう傾向にありますから、注意が必要です。
「仕事ができることは認めるけれど、日頃の挨拶や態度が−−自分の尺度から見て−−ナッチョランからこいつはダメ!ダ〜メ!!」と一刀両断してしまう怖さを持っています。「えっ!こんなことで?」と理解に苦しみ、驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、そういう価値観なのです。
逆にいえば、この部分さえしっかりできていれば、仕事はトロくても、(バレないように)手を抜いても評価してもらえるということです。単純明快で非常に御しやすいタイプといえます。
あなたが体育会系出身ならば、学生の頃新入部員だった当時の感覚を取り戻せばよいでしょう。
なお、上司が体育会系出身ではない場合は「仕事以前」のこの部分を最重要視することはあまりありません(・・・評価の一要素にはもちろんします・・・)が、体育会系のノリでキビキビと接せられて嫌な気は決してしませんから、「挨拶」・「元気」は日頃から上司のタイプを問わず実践すべきでしょう。
- 部下の意見に耳を傾けるか
最終的にとり上げるかどうかは別として、部下の意見・主張に対して聞く耳を持っているタイプかどうかは慎重に見極める必要があります。
部下のまっとうな意見や主張・持論を聞こうとしない専制君主的上司は結構いるものです。「ヒラのくせに生意気なことをいうんじゃない!」という思いに凝り固まっているため、意見の内容以前に「ヒラが上司に向かって意見を述べる・主張する」というその態度が受け容れられないのです(・・・→たまに、その場ではうるさそうに聞いて結局は途中で遮ったくせに、上役だけの会議でいかにも自分で考えた理屈のひとつとして、朗朗と持論として展開してしまうイヤなヤツもいます・・・サ・イ・テーです)。
部下の意見に耳を傾けようとしない狭量の上司にどんなに建設的な意見・主張を具申したところで、あなたの評価は下がるだけです。このタイプの上司対策としては、「聞かれたら謙虚に答える」レベルで留めておくことです。
- 自分・他人に対して厳しいか
「自分・他人に対する厳しさ」については、次の4パターンに分類されます。
- 自分にも他人にも厳しい
- 自分には甘いが、他人には厳しい
- 自分には厳しいが、他人には甘い
- 自分にも他人にも甘い
部下として気をつけなければならないのは、「i」と「ii」のケースです。この二者のうちでも最低最悪なのが「ii」です(・・・「i」については、確かに他人に厳しさを求めますが、同等以上の厳しさを自分自身にも課していますから、それに気づけば大抵の場合「まぁ、しょうがないか・・・」と理解のうえ諦められるようになります。さらに一歩進んで、鍛えてくれるありがたい上司であると割り切れるようになったら素晴らしいことです)。
「ii」の上司に当たったら・・・残念ながら・・・諦めてください。「他人にいろいろと注文つける以前に、自分はどうなのサ!アンタ、自分でできてから人に言いなよ!」と言いたくなる場面に多々遭遇しますが、それを言ったり態度に出して悟られてしまったら、あなたの負けです。
「iii」の上司であったら、サイコーです。ただし、上司のこの姿勢に決して甘えてはなりません。あなたが有能ではない・デキないとの前提で、敢えて厳しい注文を出してこないのかもしれません。それとなく上司の上司自身に対する厳しさをチェックし、それと同等の厳しさをあなたがあなた自身に課すようにすべきでしょう。
なお、「iv」のケースは本来上司(広義で「人の上に立つ人」)たりえません。「挨拶と元気」だけが評価されて「エイヤーッ!」人事で抜擢された人が大部分です。あなたが実質的には自分自身の上司として厳しさを己に要求していかなければ、進歩はないものと自覚してください。
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chapter 002 上役が喜ぶ行動・態度
§.1 上役の発想源を先取りしましょう!
上司が定期購読している新聞・雑誌あるいは興味を持つであろうと思われる単行本を自分でも日頃から読んでおくと、同じ土俵で話すことができます(・・・そのための道具としてとても重宝するのが→毎月世に出るビジネス書の中から厳選された4冊をCDで聴いてモノにできる「月刊トークス」です)。
そもそも人間が集められる情報の範囲なんてたかが知れています。大部分の人は、自分で集めた情報に経験や人生観を加味して、自分なりの考えとして打ち出すものです。
したがって、情報源がある程度一致していれば、当然のごとく話が合ったり、問題点・論点がかみ合います。
自分が提起した問題に対して、自分と同一レベルで意見・考えを出してくる部下ほど頼もしいものはありません。
もちろん、年代の差は往々にしてありますから、同じ情報でも受け取り方は異なる場合もあります。でもこれは決して悪いことではありません。お互いの感覚の差・掘り下げの方向の差を知る契機となり、多種多様なものの見方を認識できるからです。
部下の意見にしっかりと耳を傾けてくれるデキる上司に対しては、飲み屋でおべんちゃらを並べ立てるよりも、はるかに効果的です。
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§.2 相手と同じ高さで話しましょう!【下村君のケース】
安部課長には5人の部下がいますが、そのうちで下村君という若い社員から最も「仕事への意欲」を感じます。他の4人も優秀で仕事もできるのです。甲乙つけがたいハイレベル集団として社内でも有名なのですが、どうして下村君の印象ばかりが強烈なのか・・・。
何か用事があったり、雑談の相手を求めて安部課長が勤務時間中に下村君の机の近くに歩み寄るときがあります。すると、下村君は必ず椅子から立ち上がって、立って課長を迎えます。
しかも、室内では上着を脱いで、シャツの腕まくりをしています(・・・→業種によっては「腕まくり禁止」の会社もありますが、昨今の「クールビズ」の広がりと浸透にともない、時代遅れのそしりを免れなくなりつつあります)。
他の4人といえば、こんなときでも机に向かったままで、書類を扱いながら顔だけ上げて安部課長の方を見るのみです。仕事中なのだからそれでいいという見方もありますが、態度に若さが感じられません。
また、課長が声をかけて下村君を自分の席に呼びつけるときの反応が速いのです。大抵はメモ用紙とボールペンを片手に持って、話の要点をメモしながら聞いています。積極的に話を聞こうと身構えているのがよくわかります。
心理学者にいわせると、下村君の態度は既に相手との間に心理的に同じ舞台を作り、コミュニケーションを高める準備をしている、とのことです。人間のやる気は、普段のさりげない小さな態度・姿勢にまでもあらわれるものです。
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chapter 003 公私の区別
遊び場だからといって、油断は禁物!【鎗田係長のケース】
ある夜、大きな仕事がまとまった慰労に、鎗田係長は取引先の部長とお酒を飲みました。ビジネス街の居酒屋から始まって2軒目・3軒目とハジゴをしていきました。ほどよく酔いがまわったところで案内されたのが肉感的な美人ママが経営する小さなスナック。
その夜は早く引き上げたものの、一週間後に別の仕事で酒を飲んだついでに、そのスナックに寄りました。歓迎されてすっかり気を許した鎗田係長は、酔いの勢いも手伝って彼女に抱きついて口説いてしまったのです。
期待した事態にまでは発展しなかったものの、数日後取引先の部長に呼び出されました。
実は、肉感的な美人ママは、取引先の専務と愛人関係にあったのです。店で堂々と口説かれては困るとお小言を頂戴したのでした。
幸い、取引先を失わずには済みましたが、鎗田係長が冷や汗を流したのはいうまでもありません。
このことからもわかる通り、「遊び場」にも金脈と人脈が交錯しています。そして、事実は小説よりも奇で、ドラマの世界でしか起こりえないはずのことが、実際に起こるのが昨今の社会情勢であるといってしまっても過言ではありません。気づいてみたら肉と欲とカネがドロドロ渦巻く低レベルメロドラマの主人公になっていた・・・などということが誰の身にも起こり得るのです。自分は遊びだからと割り切っていたとしても、手痛いしっぺ返しを食らう危険もあります。
こうした関係をあらかじめ頭に入れておいて、仕事の展開に活かす術もありますが、「遊び場」を軽視しないことです。
ビジネス社会は広いようで意外と狭いもの。どこに減点のきっかけが潜んでいるかわかりません。
心底ハメを外せ、−−あなたが望めば−−最終的にはハメハメまでやれるかもしれない「遊び場」は、仕事とは全くつながりのない場所から自分独自で探すのが無難ということになります。
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chapter 004 女子社員対応
女子社員対応は重要です!
男性が95パーセント以上を占める職場でもない限り、職場で女性の果たす役割は非常に大きいのが現実です。一見バラバラのようでいて、彼女たちは自分たちの社会を形成しています(…こわっ)。
特定の人物をエコひいきしたり、その場限りの感情にまかせて差別待遇をしたりすると、たちまちのうちに要注意人物としてマークされてしまいます。
また、全員に平等に接するつもりで、悪気なく日替わりで個人的に食事に誘うのも絶対にいけません。節操なし・プレーボーイと評価され相手にされなくなるのがオチです。
基本的に、相手によって態度を変えないで下さい。平等に言うべきことは言いましょう。そして、清潔感のあるみだしなみを常に心掛けて下さい。ちなみに、女子社員から確実に嫌われる「3K」(=「くさい」・「きたない」・「気が利かない」)には気をつけましょう!
女性陣をコントロールできるということは、管理能力があることの証明にほかなりません。
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chapter 005 報告の大切さ
きちんと「報告」していますか?
上司から仕事を頼まれた場合、その経過がどうなっているのか、また結果としてどう処理したのかの報告を励行していますか?
上司が部下に対して不安感を感じ、さらに最もイラつくのは、頼んだ仕事の進捗状況についての報告が全くないときです。
部下としてはきちんと計画を立てて、それが滞りなく進んでいれば何も問題はないはずです。何か障害が発生したら、その時点で相談するつもりはあるのです。「何も報告をしないのはすべてうまくいっているからじゃん。便りがないのがいい知らせなのさ。」という発想です。
でも、これはいけません。上司はあなたの一段上に立って、諸々の仕事の進み具合を把握しつつコントロールする立場にあります。さらにその上役への報告義務もあります。
上司に不安感・イライラ感を植え付ける部下に好評価が下されることは絶対にありません。
幼稚園生でもあるまいし、ばからしい・・・とゆめゆめ思わないでください。会社とはある意味「幼稚園」なのです。そこに毎日行くあなたは畢竟「幼稚園生」・・・。
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chapter 006 上役の立場で考える
「二段階上の立場」で考えられますか?【前田君のケース】
A社の営業課員の前田君の話です。前田君はA社にとっては大切な取引先との折衝を任されていましたが、その取引先にはいつも無理難題を吹っかけてくるので有名な主任がいました。
誠実で温和な前田君も、度重なる主任の厳しい要求にさすがに腹が立ってきました。
ある日、意を決して辞表を懐に取引先との打ち合わせに出かけました。相手がいつものように非常識な要求を執拗に出し始めたら、正論で論破のうえ屈服させるつもりでした。さらに会社に戻ったら辞表を提出することまで決めていました。
はたせるかな、前田君と主任は対立しました。前田君は準備に準備を重ね、練りに練った論理的な非の打ち所がない正論で相手を徹底的に打ち負かしました。そして、帰社後責任をとりました。小説や映画ならば、前田君の行為は痛快な見せ場になります。
でも、現実のビジネス社会ではどうでしょうか。
個人的なマイナス方向の感情でビジネスシーンに立たないのがルールです。
前田君のこの行為により、A社は有力な取引先を失うかもしれません。そうなれば、前田君のみならず、係長・課長・部長にまで責任は及びます。管理責任・指導責任が問われるのです。
タテの関係で結ばれているビジネスマンは、行動するに際して、自分の上司、さらにその上の上司にまで及ぼす影響を考えなければなりません。
組織の一員・歯車の一つに過ぎないことを肝に銘じておきましょう。取引先に三行半を叩きつけるか、我慢して付き合い続けるかについての最終決定権を持っているのは、担当者ではなく「組織の責任者」です。
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chapter 007 酒宴の翌朝
深酒の翌朝は早く出社しましょう!
ちょいと一杯のつもりが朝帰りの酒宴にまで発展することは結構あります。
ビジネスマンとしては、特に「上司と深酒をした翌朝」が重要です。この日は、いつもより早く出社するべきなのです。
何故かというと、深酒をしたのにもかかわらず、翌朝きっちりとしかも普段より早めに出社している姿勢は、「だらしなさが微塵もないこと」・「酒に負けない強さ」・「しっかりしていること」を端的に証明していることになるからです。
ぎりぎりに出社してくる上司を待ち構えて、爽やかに朝の挨拶と昨晩(…数時間前というべきでしょうか)のお礼ができたら言うことなし。
上司は心密かに「やられた」・「負けた」と感じるものです。
でも、上司も心得ていて早く出社する可能性が多分にあります。殊に自分に厳しいタイプの上司は早めに来るものです。こうなると、勝負するわけにもいきませんね。
時間の目安としては、普段よりも15分以上早く出社しましょう。これでも十分アピールできます。
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chapter 008 あなたの意見
あなたの意見に血は通っていますか?【野村君のケース】
B社の企画室にいる野村君の話です。
企画室の会議では、さかんに他の人が統計の数字や最新の学説やらを持ち出してきますが、彼の意見だけ異彩を放っています。泥臭くて素朴で実体験に基づく報告がメインなのです。
たまたま食べに入ったラーメン屋の話・休日に公園で見た風景・セールスマンに同行したときに体験したこと・・・。いずれも実際に自分が動いて得たナマの情報をベースとして、そこから今後考えなければならない方向性を導き出します。
もちろん書物・ネット経由の情報も仕入れてはいますが、それのみで終わっていないところが高く評価されています。
企画に限らず、ビジネスにおける意見はどこかからの借り物が多く、血が通っていないことがままあります。
自分はどう考えるのか、実体験と知識を結びつけて新たな方向性は探れないものだろうか…な〜んてことをいつも念頭に置けるようになったら大したものです。
ちなみに、日産のカルロス・ゴーン氏が、社長に着任して最初に取り組んだ仕事は、「現場を徹底的に見て回り、現場で働く人々の意見・考え・思いを−−よいことも悪いことも−−聞きまくること」でした。伝聞・報告だけでは「現場の問題点」は絶対に見えてこないこと、有益な意見・主張の数々が−−ヒラが、シタがナニ生意気なこと言っていやがるんだ、としか捉えない中間管理職職員の存在によって−−トップに届くことなく握りつぶされていることを熟知していたからです。
取締役に昇進した途端に特権とでも思っているのか、「報告だけを聞いて、経営判断する」ことに終始する人がいますが、この姿勢は間違っています。
すべては「現場」にあるのです。迷わず「現場」に行きましょう。そして、自分の目と耳と足で問題点と課題と答えをつかみ取って来ましょう。受け売りだけの評論家だけには決してなってはなりません。
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